2008年5月 9日 (金)

『決戦! 妖怪島』

(作:斉藤洋  絵:大沢幸子  刊:あかね書房(2008))

 『妖怪ハンター・ヒカル』シリーズの5冊目です。
 光は、小学生ながら陰陽師としての力を持ち、本物の妖怪を集めたテーマパークを作ろうとしている大企業の会長のために、妖怪捕獲を引き受けている。
 ところが、そのテーマパーク・妖怪島から、すでに送り込んだ妖怪たちが追い出されたという。妖怪島を取り戻すため、光は式神の黄金白銀丸とともに妖怪島に向かうが……
 最後は相手の妖怪を妖怪島に住む気にさせて、一件落着というパターンは同じです。
 おまけのようについているお話が、妖怪島に行きたい妖怪が光にからんでくるというパターンなのも同じなのですが、今回のは「本当は妖怪島に行きたいけれど、プライドからか、それを隠している」というのが極端で、笑っていいのかあきれていいのかが微妙でした。
 まだまだ続くようなので、そのうち、このマンネリなパターンを活かしつつ、おおっとうならせてくれるお話が出てくることと思います。

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2008年5月 7日 (水)

『名前をつけるおばあさん』

(文:シンシア・ライラント  絵:キャスリン・ブラウン  訳:まついたかえ  刊:新樹社(2007))

 友だちより長生きしたために、名前を呼ぶ相手がいなくなってしまったおばあさんは、身の回りの、自分より先になくなってしまいそうもない物たちに、名前をつけ始めます。自動車に、椅子に、ベッドに。ところが、ある日おばあさんの庭に、犬が迷い込んできます。自分より先に死んでしまうかもしれない犬に名前をつけることを拒むおばあさんですが……
 結局犬に名前をつけ、いっしょに暮らすことになる、というのは、予想通りの展開ですが、そこに行き着くまでのおばあさんの想いが、胸を打ちます。
 淋しいって、どういうこと?
 それを考えさせてくれる絵本です。

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2008年4月30日 (水)

『まさかおさかな』

(文:フェイ・ロビンソン  絵:ウエイン・アンダースン  訳:岡田淳  刊:BL出版(2007))

 エリザベスはおさかなが大好き。だけど、ママもパパも飼っていいとは言ってくれません。ところがある日、なんと、水道の蛇口から次々とおさかなが! さっそくかねて用意の水槽で飼い始めるエリザベスですが、ママもパパもおさかなのことを聞いてくれません。おさかなは増え続け、ついにくじらの子どもが!
 発想はおもしろいのだけれど、水道水では海水魚は生きていられないよね、と思った瞬間、冷めてしまいました。子どもの話はちゃんと聞こうね、というおとな向けの教訓も含まれている(?)割りには、おとなには向かないかも。

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2008年4月29日 (火)

『ふわふわしっぽと小さな金のくつ』

(文:デュ・ボウズ・ヘイワード  絵:マージョリー・フラック  訳:羽島葉子  刊:パルコ出版(1993))

 ふわふわのしっぽを持ついなかうさぎふわふわしっぽは、イースター・バニーに選ばれることを夢みています。イースター・バニーというのは、イースターにこどもたちのもとに幸せをもたらす卵を配る、特別なうさぎ。世界でたった五匹しか選ばれないのです。ふわふわうさぎがイースター・バニーになりたいと願っても、まわりのうさぎは笑うだけ。そして、実際、イースター・バニーに選ばれることなく、二十一匹のこどもたちのおかあさんになったふわふわしっぽに、チャンスが訪れます。
 自分の場所で自分の役割を誠実に果たした者は、きっと酬われるという感じの物語です。子育て中のママには、涙する人もあるかも。
 とはいえ、古さは否定できないかな。

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2008年4月26日 (土)

『緑の模様画』

(作:髙楼方子  刊:福音館書店(2007))
 中学入学を前にして出会った3人の少女、まゆ子、アミ、テト。たちまち仲良くなった3人の前に、たびたび現れる茶色い瞳の青年。あるときは、旅行者として、あるときは花屋の店員として。またあるときは……
 彼はだれ? なぜ、3人でいるときだけ現れる? そして、伝説のように危機は訪れるのか……
 髙楼方子ならではの世界です。
 幻想的というのとは少し違う気がする。はかなさとか、あやうさとかいうのとも少し違う気がする。そういう要素はあるのだけれど。不安、不安定さ。確かでない世界。微妙な釣り合いは、いつでも崩れる可能性を秘めていて。
 それでも、まっすぐに生きようとする人に、本当にひどいことは起こらない。救いはだれにでも訪れる。救いと安らぎは。
 どこか、ガラスを感じる世界です。
 透き通っているけれど、向こうには行けない。向こうに見えるものは、目の前で見るものとはそっくり同じではない。今はここにあるけれど、壊れやすい。でも、永遠に有り続けるものもある。薄いもの、厚いもの。模様があったり、色がついていたり。確かな体はこちらに残し、心だけが向こう側に行ってしまうことも。
 そんな、ガラスを感じさせる髙楼方子の世界が、ここにもある。

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2008年4月22日 (火)

『三毛猫一座のミュージカル』

(作:あんびるやすこ  刊:いわさき書店(2008))
 『なんでも魔女商会』シリーズの第10巻です。
 クラスメイトのユカリの代役で、シンデレラを演じることになったナナ。やっぱり、シンデレラはユカリちゃんでなくては、というみんなの声が聞こえてしまい、どうしても自信が持てません。三毛猫一座も同じこと。おさいほう魔女のシルクは、一座のためにリフォームのアイディアを考えます、そして……
 たいせつなのは、自分らしさ。それがテーマなのですが、もう一つ。人に言うのはかんたん、自分で実行するのはむずかしい、というメッセージもあるような。
 もっとも、自分にできないことを人に言ってしまうのは、人ごとだと思って気楽に言ってしまう場合と、自分にできてなくても相手を励ましたくて言ってしまう場合があるけれど。
 でも、相手がそれで壁を乗り越えられるなら、自分もチャレンジしなくちゃね。
 どんなことでも、わたしにできるなら、あなたにもできる、あなたにできるなら、わたしにもできる、というわけではないけれど、でも、できるだれかがいれば、ほかの人にも勇気が出る。きっと。

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2008年4月20日 (日)

『オドの魔法学校』

(著:パトリシア・A・マキリップ  訳:原島文世  刊:東京創元社(2008))

 かつて、戦いの中で窮地に追い込まれたヌミスの王を救った女巨人オドが、代償として求めたのは、ヌミスに魔法学校を建てることだった。それから四百年。魔法は王の元で管理されるようになったヌミスに、未知の力が姿を現そうとしていた。魔法の力を巡り、様々な思惑が動き出す……
 読み進めるうちに、だれが主人公なのかわからなくなってきます。でも、中心をつらぬいている確かなものがあって、それこそがこの物語をひっぱる存在、つまり主人公なのでしょう。
 マキリップの物語は、私を解放してくれます。
 久しぶりに、一通り再読したくなりました。

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2008年3月30日 (日)

『エリザベスは本の虫』

(文:サラ・スチュワート  絵:デイビッド・スモール  訳:友本祐美子  刊:アスラン書房(2003))

 エリザベスは本が大好き。どんなときにも本を手放しません。本を買って買って買いまくり、読んで読んで読みまくります。とうとう家が本でいっぱいになり、もう一冊の本も増やせなくなったときにエリザベスが選んだ道は……
 亡き友エリザベスに捧げられた絵本です。友エリザベスをどんなに魅力的に感じていたか、どんなに大切に思っていたかを感じさせてくれる絵本です。

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2008年3月29日 (土)

『はこははこ?』

(作:アントワネット・ポーティス  訳:中川ひろたか  刊:光村教育図書(2007))

 段ボール箱で遊んでいるうさぎの子に、話しかけます。
 いいはこね。
 はこってなにさ。これははこなんかじゃなくてね……
 原題のNOT A BOXが、この絵本をぴったり表しています。
 箱はすてき。船になったり、山になったり。なんにだってなる。箱があれば、船乗りにだって、登山家にだって、なれる。
 箱ってすてきさ。
 箱には入れる年頃の子に、ぜひプレゼントしたい本です。

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2008年3月26日 (水)

『どうぶつにふくをきせてはいけません』

(文:ジュディ・バレット  画:ロン・バレット  訳:伏見操  刊:朔北社(2005))

 どうぶつにふくをきせてはいけません。
 なぜって、やまあらしはとげとげが服に刺さるし、カンガルーのこどもはどのポケットに入ったらいいかわからなくなっちゃうし……といった調子で、動物に服を着せるとどんなやっかいなことになるかが、ユーモアたっぷりに描かれています。
 もちろん、作者は動物に服を着せるのに大反対。反対派ならニヤリとできるラストが用意されています。私も納得。思わず、ポンと手を打ちそうになったのでした。

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2008年3月21日 (金)

『ベラスケスの十字の謎』

(作:エリアセル・カンシーノ  訳:宇野和美  刊:徳間書店(2006))

 ベラスケスの傑作「侍女たち」には、謎が多いという。なぜベラスケスは、そのような絵を描いたのか? ベラスケスの時代に生き、「侍女たち」にも描かれた少年が、真相を語る。
 巻末に『この物語に登場する人々』とあって、作中、絵に描かれている人物についての解説がついているのだけれど、訳者あとがきによると、その部分も作品の一部とのこと。教養がないと、本当には楽しめない作品かも。
 謎を語り、その理由を説明しているけれど、推理小説ではなく、読者が謎解きをする部分はありません。どちらかというと、少年の成長物語というか、生きていくために必要な出会いと教訓(?)が語られている物語です。

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2008年2月24日 (日)

『おでんさむらい〜こぶまきのまき〜』

(文:内田麟太郎  絵:西村繁男  刊:くもん出版(2006))

 「ひらた・おでんがにやりとわらえば おにのはなにも はながさく」と江戸の町で歌われるというひらたおでんは、正義の味方の浪人だ。おばけをいじめる酔っぱらいさむらいを見つけたおでん、さあ、どうする?
 さむらいを書きたいけれど、人殺しはいやだねえ、という作者の思いから生まれたおでんさむらい。なぜ、『こぶまきのまき』なのかは、読んでのお楽しみ。おとものかぶへい(犬サイズのかぶとむし!)もぐっどです。

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2008年2月19日 (火)

『ケーキやさんのゆうれい』

(作:ジャクリーン・K・オグバン  絵:マージョリー・プライスマン  訳:福本友美子  刊:フレーベル館)

 町一番のケーキ屋さんだったコーラ・リーが死んだあと、お店は新しいケーキ屋さんに売られたけれど、次々やって来る新しいケーキ屋さんは、みんなすぐに出て行っちゃう。ゆうれいになったコーラ・リーが脅かすからだ。
 でも、アニーは違っていた。コーラ・リーと出会ったアニーは、コーラ・リーと取り引きをするが……
 コーラ・リーとの取引は、コーラ・リーが満足するケーキを食べさせること。それができたら、コーラ・リーはもう、店の邪魔をしないという。コーラ・リーの本当の望みを見つけたアニー。心温まる展開に、うれしくなりました。だれかにプレゼントしたくなるような絵本です。

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2008年2月14日 (木)

『ひとりざむらいとこうちょうせんせい』

(作:斉藤洋  絵:高畠那生  刊:講談社(2007))

 小学校の前にやってきたたったひとりのさむらい、ひとりざむらい。新しい正門ができて、自分たちのところに子どもたちが来てくれなくなってしまったとなげく横断歩道や歩行者用信号のために、校長先生に勝負を挑む!
 刀の変身ぶりは子供に受けるかな。

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2008年2月10日 (日)

『サンタが空から落ちてきた』

(著:コルネーリア・フンケ  訳:浅見昇吾  刊:WAVE出版(2007))

 ベンがノックした見慣れぬキャンピングカーには、だれもが驚く人物が乗っていた。本物のサンタクロースに小さな天使。プレゼントを作るコボルトたち。偽者のサンタクロースの手の者に追われ、空から落っこちたのだという。ベンは、転校生のシャルロッテとともに、本物のサンタクロースのユレブックに協力することになるが……
 基本的なサンタクロース伝説と現代的なものが組み合わされた話です。
 もちろん、昔からのサンタクロースのほうが本物で、いかにもクリスマス商戦そのものという新しいサンタクロースが悪い側。もっとも、ニセサンタクロースが提供するプレゼントのほうを喜ぶ子どもも多そうですが……
 この本を読もうと思う人なら、『本物のサンタクロース』のほうが好きでしょうね。
 トナカイの好物として出てくる『マルチパン』って、なんだろうと思って調べてみたら、マジパンのことなのね。ドイツ語読みに近い音で表記するとマルチパンになるようです。これに関しては、注がほしかった。パンかマジパンかでは、それを好むもののイメージが大違いだもの。それとも、マルチパンがどんなものかって、こういう話を読む人の間では常識?

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2008年1月18日 (金)

『わがままいもうと』

(文:ねじめ正一  絵:村上康成  刊:教育画劇(2005))

 熱を出した妹が言うんだ。「アイスが食べたい」って。かわいい! ぼくは、すぐにおお菓子屋さんに行って、バニラアイスを買ってきたんだけど、妹は「バニラじゃなくってイチゴがいい」って。そこでぼくはもう一度お菓子屋さんに行ったんだけど……
 何度買い直しても、ほかのものがいいと言う妹。そんな妹のわがままがかわいくて買い直しに行くぼく。でも、その度に買ってきたものを自分で食べているから、しまいにはおなかの調子が……
 最後まで妹に振り回されっぱなしだけど、それでも妹がかわいいそうです。
 まあ、妹が可愛くてしょうがないのねぇ……と苦笑しながら楽しく読みましたが、実際に妹のいる夫に言わせると、「そんなことない」そうですが、まあ、世界のどこかにはこういうおにいちゃんもいるのかも。そこまでお兄ちゃんに大事にされている妹って、どんな子なんでしょうね。将来はどこかの男の子を振り回すことになりそうだけど。そのときどうする、お兄ちゃん?

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2008年1月12日 (土)

『ポケネコにゃんころりん ポケットの中のふしぎネコ』

(作:山本悦子  画:沢音千尋  刊:童心社(2007))

 『ポケネコにゃんころりん』シリーズ第一巻です。
 その店に行けるのは、“招待状”を受け取った客だけ。そんなペットショップ『ノルン』で小五の男の子優が託されたのは、ポケットに入るほどの小さいネコだった。
 にゃんころりんと名付けたそのネコが「ミューン」と鳴くと……
 ポケットに入るネコ!
 もうそれだけでくらくらしてしまいます。なんでもかんでも招いてしまうというのは、多分困りものだけれど。だけど、ポケネコがいてくれるなら多少のことてはがんばれそうな気がしてしまう。いいなぁ、ポケネコ。

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2007年12月20日 (木)

『鬼の市』

(作:鳥野美知子  絵:たごもりのりこ  刊:岩崎書店(2007))

 節分の日、鬼を追い払うのではなく迎えてもてなすしきたりを持つ健太の家で、たいへんなことになった。姪っ子のしおりが、鬼の世界にさらわれてしまったのだ。夜明けまでに取り戻さなければ、しおりは生きて帰れなくなる。健太は、しおりを取り戻すため、客に来ていた赤鬼の手助けで、鬼の市に潜り込むが……
 臆病で、こわいことからもがんばることからも逃げていた健太の成長物語です。助けてくれるひとたち(人以外のものも多いけど)の持つ悲しみを思うと、悲しみを知っていて、でも、その悲しみにのまれないひとこそが優しくなれるのかと思いました。

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2007年12月19日 (水)

『ちんぷんかん』

(作:畠中恵  刊:新潮社(2007))

 『しゃばけ』シリーズ第六弾の短編集です。
 病弱で、始終死にかけている若だんなが、ついに本当に死んでしまった!? 三途の川を目の前にした若だんな、なんとか賽の河原からの生還を試みるが……という『鬼と小鬼』、妖怪退治で有名な僧の弟子の物語『ちんぶんかん』、若だんなの母が、跡取り娘と奉公人という立場の違いを越えて自分たち夫婦が結ばれたいきさつを語る『男ぶり』、若だんなの兄松之助の縁談相手が命を狙われる『今昔』、若だんなの離れに突如赤子が現れた不思議、『はるがいくよ』の五編です。
 若だんなが周囲の人のあれやこれやを聞くことで少しずつおとなになっていく、そんな感じでしょうか。

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2007年12月17日 (月)

『つづきのねこ』

(画/文:吉田稔美  刊:講談社(2004))

 愛する者を亡くすことは、とてもつらいことだろう。取り戻すことはできないだろうか。せめて、その形見を近くに置くことは。愛猫を亡くし、思い切った行動に出ようとしていた「わたし」のところにやってきたのは、亡くした猫にそっくりな猫だった。まるで、前の猫の生の続きを生きているようにふるまう猫に、「わたし」は癒されていく。
 同じ想いをしているひとに、あなたもいつか癒されるからと語りかけているような、小さな絵本です。
 愛するものを失うのは、つらいことなんだろうな……としみじみ思いました。

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2007年12月 9日 (日)

『お皿のボタン』

(作/絵:たかどのほうこ  刊:偕成社(2007))

 高橋さんの家では、とれてしまったボタンを白いお皿に入れておきます。いろいろなところからやってきたボタンたち、その身の上もいろいろで……
 大女優の舞台衣装に着いて舞台に立っていたのが自慢のホワイト夫人の視点で、いくつかのボタンのことが描かれています。
 だれが一番輝かしい人生を送っているのだろう。幸せな生き方って、なんだろう。
 楽しいお話の中で、そんなことも考えさせてくれる、あたたかな物語です。

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2007年12月 8日 (土)

『ルビーの魔法マスター』

(作:あんびるやすこ  刊:いわさき書店(2007))
 『なんでも魔女商会』シリーズの第9巻です。
 お仕立て魔女たちの挑戦を受け、だれが一番のおさいほう魔女かを決めるコンテストに参加することになってしまったリフォーム専門の魔女、シルク。全然やる気はなかったけれど、優勝すればルビーの魔法マスターになれると聞くと俄然やる気を出し、コンテストの作品のことしか考えられなくなってしまう。そんなとき、シルクのお店にお客さまがやってきたけれど……
 一番自分をわかってくれていないと思っていた相手が、実は一番よくわかってくれていたという、ほっとするような展開です。
 本当の自分を認めることがつらいときもあるけれど、見方を変えれば、認めたくない部分にもいいところがあるのかもしれない。柔軟な心でいよう。自分のために。友だちのために。

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2007年11月23日 (金)

『ふしぎの森のヤーヤー』

(作:内田麟太郎  絵:高畠純  刊:金の星社(2004))

 頭はウサギ、体はブタみたいな男の子、ヤーヤーが住むふしぎの森には、へんてこな仲間がいっぱい。いつも独り言しか言わないヒトリゴトさんとか、知っていても知らないとしか言わないシラネエさんとか。ヤーヤーには不思議な人たちばかりだけど、ある日ヤーヤーは気がついたんだ。みんなの本当の気持ちに。
 ちょっと会っただけではわからない相手でも、もう少し考えてみれば、理解できるところが見つかるかも知れない。相手のためにできることが見つかるかも知れない。あと一歩近づいて、考えてみよう。そうすれば、毎日がもっと幸せになるから。

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2007年11月22日 (木)

『ハロウィンナー』

(作:デーヴ・ピルキー  訳:かもはらみずひと  刊:アスラン書房(1998))

 オスカーは、足が短くて胴が長い茶色い犬。おかげで、みんなにはウインナーって、呼ばれちゃう。オスカーはそれがいやでいやで堪らないのだけれど、よりによっておかあさんが用意してくれたハロウィンの衣装は、着るとホットドッグに見えちゃう最悪な代物! おかあさんをがっかりさせたくない一心で、オスカーはそれを着て出かけるけれど……
 だれが本当のウイナー(勝利者)か、というお話で、当然、オスカーというかオスカーの優しさが事態を好転させるのだけれど、母親の目で見ると、オスカーの母親の無理解ぶりが痛い絵本でした。絵本だけれど、小学低学年くらいで読んだほうが、得るところの多い物語かも。

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2007年11月20日 (火)

『しっぽ!』

(作:竹下文子  絵:長野ともこ  刊:学習研究社(2007))

 朝起きたら、びっくり! だって、ぼくのおしりにしっぽが生えてる! リスみたいなふさあさのしっぽが。だけど、おかあさんは見えないって言う。学校に行く途中、よく見ると、しっぽのある人、つののある人、ぼくだけじゃない。あすかちゃんが見つけてくれたそのわけは……
 しっぽがあるのは、それが生きるのを助けてくれるから。だから、ときにはひとにもしっぽが必要なのかもね。

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2007年11月18日 (日)

『二代目魔女のハーブティー』

(作:あんびるやすこ  刊:ポプラ社(2007))

 『魔法の庭ものがたり』第二弾。『ハーブ魔女のふしぎなレシピ』の続きのお話です。
 遠縁の魔女トパーズからすてきな家と庭を相続した女の子ジャレット。薬作りが得意だったトパーズが残してくれた薬のレシピ本を参考に、トパーズのように薬屋さんを開きたいと思っているのに、お客さんはさっぱり。そんなとき、村でただ一軒のホテルからおきゃくさまの困り事の相談を持ちかけられ……
 誤解からつくことになってしまったうそに苦しむことになるジャレット。かわいくていかにも女の子の好きそう(と世間が思っていそう)なだけのお話かと思うと、ぽっと心に響く言葉がある、そんな本です。

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2007年11月17日 (土)

『ハコちゃんのはこ』

(作:竹下文子  絵:前田マリ  刊:岩崎書店(2007))

 ハコちゃんはねこ。なぜハコちゃんっていう名前かというと、箱があるとなんでも入っちゃうから。ほら、今日も箱に入っているよ。
 ハコちゃんが入るいろいろな箱を通して、温かい家族を描いています。

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2007年11月14日 (水)

『とおいまちのこ』

(作:たかどのほうこ  絵:ちばちかこ  刊:のら書店(2007))

 転校してきた女の子が、自分が住んでいた町のことを、みんなに話します。みんなは思います。女の子が話して聞かせてくれた町に行ってみたい。女の子は思います。みんなといっしょにあの町を見たい。女の子は願います。強く、強く。そして……
 愛らしい絵本です。転校してきた女の子を受け止めるみんなの温かさが伝わってくるようです。

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2007年11月10日 (土)

『神出鬼没! 月夜にドッキリ』

(作:岡田貴久子  絵:ミヤハラヨウコ  刊:理論社(2007))

 『宇宙スパイウサギ大作戦』第4巻です。
 ピンクのウサギのぬいぐるみに見えるけれど、その中身はなんと地球を侵略するために調査にやってきた宇宙人。すっかり地球の暮らしになじむ今日この頃、おとなりのハルたちと作ったおだんごを食べてお月見です。ところが、ウイスキー入りのフルーツポンチを飲み過ぎばっかりに酔っぱらって、ハルのところから持ち出したちっちゃなきねをなくしてしまいます。故郷の星のテクノロジーで見つけ出したものの……
 ひたすらかわいくかっこいい(?)ウサギの活躍にわくわくドキドキです。科学とファンタジーの融合ぶりも見事です。

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2007年11月 9日 (金)

『油断大敵! キケンなぼうし』

(作:岡田貴久子  絵:ミヤハラヨウコ  刊:理論社(2006))

 『宇宙スパイウサギ大作戦』第三巻です。
 ピンクのウサギのぬいぐるみに見えるけれど、その中身はなんと地球を侵略するために調査にやってきた宇宙人。さて、今回は、お隣に住む女の子ハルといっしょに作った雪だるまが行方不明に。いくらなんでもそんなに急に溶けるはずはないし、それどころか、最近冷え込む一方で……
 地球人ののんきさに、このままでは侵略する前にほかの星に侵略されてしまうと不安になるウサギ。自分たちが侵略するときまで地球を守るための戦う(?)ことに。さて、侵略者の正体は? 雪だるまの行方は?
 いろいろきっちり設定されているのがちらりちらりと出てくるので、ウサギの本当の姿とか、母星の様子がとても気になります。

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2007年11月 7日 (水)

『ファラオの呪い危機一髪!』

(作:岡田貴久子  絵:ミヤハラヨウコ  刊:理論社(2005))

 『宇宙スパイウサギ大作戦』第二巻です。
 ピンクのウサギのぬいぐるみに見えるけれど、その中身は、なんと地球を侵略するために調査にやってきた宇宙人。隣に住む三年生の女の子ハルを手下に、スパイ活動にせいを出す毎日だけど、ある日ファラオの呪いで町に大洪水が起こりそうだと知り、自分たちが侵略するまで、地球を守るというややこしい立場のウサギ。妙に科学的なような非科学的なような設定のあれこれが笑えます。ページの左上にパラパラマンガあり。

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2007年11月 6日 (火)

『ルーディーボール エピソードⅠ シュタードの伯爵』

(作:斉藤洋  刊:講談社(2007))

 大長編の始まりのようです。この一巻だけでも、600ページ近い重量級です。
 ドルフという外に出ることを禁じられた地域に住む猫顔のラックスは、ある事件をきっかけに年上の友人、兎顔のバーサル、犬顔のインギースクとともに身元を偽って旅にでることに。闇の両替だけが目的のつもりが、三人は、いくつもの勢力の争いにまきこまれていくことに。その中で、思いもかけぬ重大な秘密が、自分たちに関わっていることを知るのだった。ラックスは、再び無事ドルフに戻ることができるのだろうか……
 住民たちは、みんな動物のような顔をし、その顔に見合った能力を持っているようです。猫顔のラックスは夜目が利き、兎顔のバーサルは耳がよく、犬顔のインギースクは鼻が効くという具合に。
 どこかルドルフ的な(もちろん、『ルドルフとイッパイアッテナ』の)ラックスの成長物語でもあります。字を教えるバーサルがイッパイアッテナで、インギースクがブッチどうかはわかりませんが。
 長さというより重さのあまり持ち歩く気がせず、なかなか読めなかった本ですが、読み始めたらぐんぐん読めました。続きが楽しみです。

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2007年11月 5日 (月)

『西95丁目のゴースト』

(作:エレン・ポッター  訳:海後礼子  刊:主婦の友社(2007))

 原題はOlivia Kidney 日本語版では、『いさな霊媒師オリビア』というシリーズ名がついています。
 マンションの管理人の父さんと二人暮らしのオリビアは、降霊術に興味を持っていた。会いたい人(霊)がいるからだ。父さんが新しく仕事をすることになったマンションで、鍵をなくしたオリビアは、奇妙な住民たちと出会うことに。偶然有名な霊媒師に会えることになったオリビアは、自分に霊媒師としての力があることを教えられ、霊との接触を試みることに……
 と書くと、霊媒師としてのオリビアの活躍の物語のようですが(タイトルを見たとき、私もそう思いました)、ページの大半はオリビアの出会った住民たちについてです。それが、結構とんでもない話なんですが……
 どうなってしまうかと思ったお話が、伏線の行方として収まるべきところに収まったのはなかなか気持ちが良かったです。
 せっかく居場所を見つけたかのようなオリビアですが、次巻の予告によると、またどこかに移らなければならないみたいです。そこにもまた、とんでもない住民がいるみたい。能力に目覚めたこともあり、次からはいよいよ霊媒師オリビアの活躍物語になるのかな?

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2007年10月29日 (月)

『宇宙スパイウサギ大作戦』

(作:岡田貴久子  絵:ミヤハラヨウコ  刊:理論社(2004))

 かわいいピンクのぬいぐるみのウサギ。女の子が片手に抱えられちゃうかわいいウサちゃんの正体(中身)は、なんと、地球侵略を企む宇宙人のスパイだったのだ! 地球人の女の子ハルを手下に、ウサギは活躍を繰り広げる!
 たためばウサギの耳に隠せちゃう宇宙船も造れるほどすぐれた科学技術を持つ星からやってきたウサギが、知恵と母星のテクノロジーを使って活躍する話です。と言ってもうそじゃないんだけど。
 しっかりした骨組みがゆるい着物をまとっているような、それが背筋を伸ばしたりくた〜っとしているような、不思議感のある(?)お話です。
 胸を張ったピンクのウサギの表紙もおかしい、楽しいシリーズの第一作です。

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2007年10月28日 (日)

『はたらきもののナマケモノ』

「はたらきもののナマケモノって、どういうものだと思う?」 とうさんとかあさんの答えは、「いそうで、いないってこと!」だったけど、それはまちがいだと思う。そうじゃなくて、「いそうもないのに、いる」、それが、「はたらきもののナマケモノ」なんだ。だって、毎週日曜日になると、ぼくの部屋に現れるんだもの。
 というわけで、ナマケモノがなぜはたらきものになったかを「ぼく」に語り、ほかのこともいろいろ語るお話です。語る合間に家事もしてくれるので、うちにも来て欲しいかも〜

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2007年10月25日 (木)

『人形は月夜にほほえむ』

(作:斉藤洋 絵:下平けーすけ  刊:ポプラ社(2007))

 『ふしぎメッセンジャーQ』シリーズ第三作です。
 満月の夜、人形を東京湾近くの桟橋まで届ける仕事を引き受けた勇。明け方の満潮時間ぴったりに届けろという不思議な依頼なのだけれど、届ける人形はもっと不思議。目を離している間に勝手に着替えた……?
 斉藤洋作で人形とくれば、また、メリーさんの電話かと思ったけれど、今度は違いました。それより怖いような怖くないような……
 不思議なことがあっても、とりあえず深くつっこまないようにし、やるべきことをさっさとすます勇って、おとななのか、いまどきのこどもらしいのか。その勇が、不思議からのがれられなくなったときどうするのか、どうなるのか、今後の展開が楽しみです。

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2007年10月23日 (火)

『下町不思議町物語』

(作:香月日輪 絵:藤丘ようこ  刊:岩崎書店(2007))

 両親の離婚により父親とともに生まれ育った大阪を離れ、東京の父の実家で暮らすことになった直之。直之の母を嫌っていた祖母は、直之にも厳しいし、学校にはいじめるやつもいる。孤独な日々を送る直之は、ある日、懐かしい大阪の言葉を聞く。それをきっかけに知り合った高塔とその周りの人々は、とてつもなく不思議で、優しい人たちだった。受け入れてもらえる場所を見つけ、自分らしさを取り戻していく直之だったが……
 主人公を高校生から小学生にした『妖怪アパートの幽雅な日常』というか、登場人物を使ったサイドストーリーのような話です。やっぱりこうなって終わるか……みたいな終わり方なのですが、『妖怪アパート』のほうがダークになる一方なので、こういう明るい終わり方もいいか、という感じです。

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2007年10月15日 (月)

『おきゃくさまはオバケ!』

(作:あんびるやすこ  刊:いわさき書店(2006))
 『なんでも魔女商会』シリーズの第7巻です。
 今回のリフォームのお客様は、タイトル通り『オバケ』です。魔女のシルクはオバケなんて、へっちゃらだけど、人間の女の子であるナナは、オバケが大の苦手なのです。ナナの手伝いのないまま、シルクはリフォームに取り組みますが……
 だれにだって苦手はあるけれど、見方を変えればわかるかもしれない、相手の本当の魅力。そう、シルクとだって、最初からうまくいったわけじゃないんだから。

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2007年10月 3日 (水)

『としょかんライオン』

(作:ミシェル・ヌードセン  絵:ケビン・ホークス  訳:福本友美子  刊:岩崎書店(2007))

 ある日、図書館にライオンがやってきました。みんなは驚くけれど、館長のメリウェザーさんは言います。「そのライオンは、規則を守らないの?」 規則を守れるなら、ライオンだって図書館にきていいはず。だって、「図書館にライオンが来てはいけない」なんて規則はないのですから。そう、規則は守られなければなりません。でも、どんな規則にだって、それを守るよりたいせつなことが起こりうるのです……
 図書館を愛するものならライオンだって受け入れる館長さん、図書館にライオンがいて、しかもほめられることががまんならないマクビーさん。マクビーさんの気持ちがわかってしまう人は、この結末にほっとすることでしょう。もちろん、メリウェザーや図書館に来る子どもたちの気持ちがわかる人もね。

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2007年9月29日 (土)

『ペンギンかんそくたい』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(2007))

 毎度おなじみの(いつもめいわくな)ペンギンシリーズ、途中いまいちな話もあったものの、今回はなかなかいいお話になっています。
 いつものことながら、隊長以下総勢五十羽の団体さんてやってきたペンギンの目的、今回は「かんそくたい」。なんと、せんすいカヌーをエンヤラ、ドッコイとこいで、南の海にやってきました。(せんすいカヌーって、ああた……)
 今回めいわくを被るのは(あ、今回はあまり『めいわく』ではなかったかも)、海の大きな生き物たち。ペンギンかんそくたいって、いったいなにを観測するの? ついていった3頭(頭、でいいのかな)が見たものは……?
 迷惑をまきちらし、あとにほんわかしたものを残す五十羽のペンギンたち。シリーズは次で十冊目だそうです。

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2007年9月26日 (水)

『ルリユールおじさん』

(作:いせひでこ  刊:理論社(2006))

 そんなにだいじな本なら、ルリユールのところに行ってごらん。
 そう言われたソフィーは、ばらばらになった植物図鑑を持って、ルリユールを探しに行く。ルリユール。だいじな本を直してくれる人。ルリユールおじさんは、一つ一つの工程をていねいにたどり、ソフィーの図鑑を直してくれる。
 ルリユールの過程、つまりは手による製本がどのように行われるのかがわかる本です。これだけ丁寧に作り直してもらった本を持てたら、とても幸せだと思う。

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2007年9月21日 (金)

『みぃつけた』

(作:畠中恵  絵:柴田ゆう  刊:新潮社(2006))

 『しゃばけ』シリーズの番外編絵本です。
 まだ兄やたちが来る前の、一太郎の幼少時のお話です。鳴家たちとの出会いが描かれています。
 お話はかわいらしいのだけれど、子ども向きにしては振り仮名はなくて自力で読めないし、大人向けという感じのお話ではないし、ということはAMAZONに寄せられたレビューにもあったのですが、私も同感です。鳴家のお話付きのイラスト集と思ったほうがいいかも。借りて読んだからいいけど、買うのはちょっと……という気がします。お話はかわいいのですけれど。

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2007年9月20日 (木)

『町のけんきゅう』

(文/絵:岡本信也/岡本靖子  絵:伊藤秀男  刊:福音館書店(2000))

 「世界一のけんきゅう者になるために」というサブタイトルがついています。
 町のあちこちを歩き回り、いろいろ観察してみると、同じ仲間でも違うものがいっぱい!
 観察するって、どういうこと? それを教えてくれる本です。小学生の自由研究のヒントが見つけられるかも。それより大きい人には、研究者としての心構えを教えてくれる本かもしれません。

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2007年9月19日 (水)

『アンティークFUGA 1』

(作:あんびるやすこ  絵:十々夜  刊:岩崎書店(2007))

 シリーズ第一作。サブタイトルは『我が名はシャナイア』です。
 両親が行方不明になって半年、中学生の風雅はひょんなことからつくも神に兄の役を務めてもらうことになる。そのつくも神がサブタイトルにもあるシャナイア。少しでも日本人らしい名前ということで、紗那と名乗るつくも神と風雅は、両親が行方不明になって以来閉めていたアンティーク店を再開する。二人の能力(と紗那の美貌)のおかげで、店は評判を呼ぶが……
 アンティークの店に持ち込まれた骨董が事件を運んでくる、というシリーズになるようです。と、同時に、両親失踪の謎解きと。
 タイトルがFUGAなので、音楽ネタかと思ったら、主人公の名前は風雅。でも、お父さんが倫土(ロンドだそうだ)なので、やっぱり音楽から来ているらしい。
 幼年童話でおなじみの作者のヤングアダルト作品ということで、読んでみました。魔女商会とはまるで違う文体、世界で(当たり前だ)、ほほぉ、と、思いました。なんとなく『黒魔女さん』(by石崎洋司)を連想するのは、メグちゃんと紗那の性格のせい……?

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2007年9月18日 (火)

『うまれてきた子ども』

(作:佐野洋子  刊:ポプラ社(1990))

 生まれたくなかったから生まれなかった子どもが生まれたくなったそのわけは……
 子育てがつらいときのおかあさんと、生きているのがつらいときの子どものための絵本かな。生きているのには意味がある。生まれたいと思ったのにはわけがある。だから、きみは、今、ここにいる。

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2007年9月16日 (日)

『ピーボボ・パトロール』

(作:柏葉幸子  絵:西川おさむ  刊:童心社)

 ひとしがフリーマーケットで買ってもらったパトロールカーには秘密があった。助けを求めているおばけがいると、大きくなって駆けつけるんだ。ひろしを乗せて。
 今回のSOSは、復元模型の恐竜のホネ? でも、復元模型のおばけなんて、聞いたこと、ないけど……?
 復元模型に取り付いてまでおばけがかなえたかった思い。いつまでも、ともだちだよ。
 最後にゆういちくんが誇らかなところがいいです。

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2007年9月14日 (金)

『わらいボール』

(作:赤羽じゅんこ  絵:岡本順  刊:あかね書房(2007))

 ゆうやは驚いた。忍者の落書きが動き出したんだもの。らくがきにんじゃの『くるみまる』だって。くるみまるの頼みで、みんなの笑い声を集めることになったゆうやは……
 あの子の笑い声を聞きたい。あの人のために笑顔を見せたい。笑ってしまえば、あやまるのも、なかよくするのもかんたんだ。
 あったかで、思わず笑顔になるお話です。

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2007年9月13日 (木)

頭のうちどころが悪かった熊の話』

(作:安東みきえ  絵:下和田サチヨ  刊:理論社)

 表題作始め7編の動物が登場する寓話集です。
 寓話っていうのは、むずかしい。寓意のない(少なくとも露骨には)物語でも、自分の中のすき間にパズルのピースがはまるようにぴったりはまれば、これほどすばらしい本はないし、はまらなければ特に残るものもなく、通り過ぎていく。寓話の場合は、ピースに自分のすき間をあわせなければならないような気がする。
 このピース、ここであっているはずなんだけど、なんていうか、居心地が悪い、みたいな感じだ。といなると、物語が自分の中のピースなのではなく、自分が物語の世界のピースになれるかどうか、なのかもしれない。
 なんて書いているくらいなので、なんというか、この本は居心地の悪い本だった。
 おもしろいとかおもしろくないとかではなく、この世界観、私には合わない……
 なんというか、ぎりぎりのところで善意が裏切られる気がするのだ。具体的な行為としてそれが描かれているのではなく、読み手の中の善良な予想が裏切られていくような。
 全部の物語を読んでみると、死んじゃったんじゃないかと思った人物がちゃんと生きていたりして、それでほっとするかというと、そうでもなく、なんというか、そう、居心地が悪い。
 世の中って、そんなものかもしれないけれど、どうせ読むなら、もっと居心地のいい本がいいな。
 むすめはおもしろがって読んでいたので、私との相性の良くなかったいうことだろう。そういうことも、よくあることだ。

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2007年9月12日 (水)

『火曜日はトラブル』

(作:あんびるやすこ  刊:岩崎書店)
 
 『なんでも魔女商会』シリーズ8冊目です。
 リフォームが仕事の魔女のシルクの店に、フェアリーの女王のドレスが持ち込まれました。持ってきたのは女王様のアイロン係のエルフ、スピネット。もとのよさを残したまま、より着る人にふさわしいものに仕上げるのがシルクの自慢なのに、スピネットときたら、「そっくり同じに直してください。」 女王様は、なんでもむかしから代々使われている者こそよいもの、という信念の持ち主なのです。その思いこみを変えるべく、シルクとナナは立ち上がります!
 ナナがスピネットのために用意したお守りがとてもすてきでした。シルクのめしつかいねこのコットンの、わりとミーハーな行動が、いかにもという感じでおかしい……

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2007年9月11日 (火)

『ハーブ魔女のふしぎなレシピ』

(作:あんびるやすこ  刊:ポプラ社)

 演奏家のパパとママとホテル暮らしをしている女の子ジャレットのもとに、ふしぎな手紙が届きます。ジャレットには、ハーブ魔女トパーズの家トパーズ荘を相続する権利があるというのです。相続の条件は、トパーズ荘に住むことと、トパーズ荘に気に入られること。すっかりトパーズ荘が気に入ったジャレットですが、この家を相続ことができるでしょうか……
 魔法にバーブに子猫たち。女の子の好きそうな要素たっぷりの物語です。ハーブの名前も覚えられておトクかも。
「一日に三回の失敗まではOK。落ち込むのは4回目から」というママの教えもナイスです。

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2007年9月10日 (月)

『うちの一階には鬼がいる!』

(作:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ  訳:原島文世  絵:佐竹美保  刊:東京創元社)

 ママが再婚してからというもの、キャスパーと弟のジョニー、妹のグウィニーの生活は最低最悪になった。再婚相手のジャックも、その二人の息子も、キャスパーたちをいたぶることに喜びを感じているみたいだ。ところがある日、ジャックが化学実験セットをジョニーにプレゼントしたところから、風向きが変わってくる。なんとそれは、魔法薬を作り出すセットだったんだ!
 主人公側だけでなく、ライバルであるところのジャックの連れ子たちも同じセットを手に入れていて、互いに相手を陥れようとしたり、不本意ながら助けることになったり。
 次々と起こる事件の数々に、一時はどうなることかと思っていたら、だんだんに互いを理解するようになって……
 初めは、『鬼』(ジャックのことだ。原題ではOGRE)を追い出すためならなんでもするのかと思っていたキャスパーが、どんなに腹が立ってもそれでも一線(?)は越えないようにしていたり、一方、冷静な科学者タイプかと思っていたジョニーは、大暴走してしまったり、読んでいるほうは、はらはらしっぱなしです。
 表紙の絵にもなっている、魔法薬を買った店が気になる……

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2007年9月 4日 (火)

『ポータブル・ゴースト』

(作:マーガレット・マーヒー  訳:幾島幸子  刊:岩波書店)

 学校の図書館に幽霊がいる!! ディッタは、その幽霊の少年ヒリーと友達になり、一緒にクラスメイトのマックスの部屋で起きている幽霊騒ぎの解決に取り組むが……
 マーヒーと言えば大ベテランの児童文学作家で、逆にいえば、いまどきの方ではないと思っていたのですが、どうしてどうして。今を生きている書き手のようです。幽霊をきっかけに、過去の事件を探る、などというのは昔からあるけれど、それだけでなく、パソコンに夢中な小学生やら、周囲に構ってもらえなくなった老人やら、宿題といえば大目にみてしまう親やら、盗作を気にする先生やら。
 主人公は、友達のために一生懸命なところもあるけれど、一方で自己実現のために一生懸命でもあります。そう、こどもは一生懸命じゃなくっちゃ。
 もしかしたら、シリーズになるのかな、と思うような終わり方でした。それもいいかも。

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2007年9月 1日 (土)

『うそうそ』

(作:畠中恵  刊:新潮社)

 『しゃばけ』シリーズ第五弾。今回は、長編です。
 あまりの病弱さゆえ、江戸を出るどころか、時としてお向かいの幼なじみに会いに行くのも止められてしまう若だんなが、なんと、箱根まで湯治に!? よくもまあ、周りが許したものだと若だんなもびっくりだけど、どうやらそこにはいろいろと事情がある様子。なにやら大事に巻き込まれているらしく、いつも若だんなにべったりの手代は姿が見えないし、誘拐はされるわ、天狗には襲われるわ、若だんなは無事江戸に戻れるのでしょうか……?
 妖からさらには神さまやら伝説やらが絡み合い、若だんなは命を狙われる始末。もっとも、命のほうは案外ちょくちょく狙われているかも。兄や化してきた松之助さんがちょっとおかしい。いよいよおばあさまの登場かと楽しみにしていたのに、そのシーンがなくて残念でした。

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2007年8月31日 (金)

『アルテミス・ファウル オパールの策略』

(作:オーエン・コルファー  訳:大久保寛  刊:角川書店)

 てっきり三部作かと思っていた『アルテミス・ファウル』の四冊目! まだまだ続くようです。
 天才犯罪少年アルテミス・ファウルは、前作での事件のせいで、これまで知った妖精に関するすべての知識を奪われていた。(妖精といっても、地下世界に住む、人間より進んだ科学技術と魔法の持ち主で、その優れた知識をさらに上回るのがアルテミス・ファウルの頭脳だったわけですが……)
 毎度のことながら、エルフの警察官ホリーは、窮地に立たされる。悪いことに、父とも慕う上官を殺した疑いで。すべての状況証拠がホリーに不利な中で頼みの綱はアルテミス・ファウルだけなのに、彼は記憶を失っている。しかも、ホリーもアルテミスも命を狙われているのだ。それどころではない。妖精世界の存亡の危機でもあるのだ。この危機を打破できるのか?
 絶対、最後にはアルテミスの勝利になるのだと思いつつも、前作で記憶を奪われているくらいだし、今回は早々にあの重要人物が殺されてしまうくらいだから、なにがあるかわからない。もちろん、アルテミスは記憶を消される以前にいろいろ手を打っているし、超有能なボディーガード、バトラーもいるのだから、絶対に助かるとは思っているけれど、でもでも、復讐に燃えるオパール・コボイも相当に頭が回るし……
 最後まではらはらし通しで、次が楽しみです。
 映画化が決まったというのは、ちょっと複雑な気持ちだけど、文庫も出始めたので、これで置き場所を気にせず買える〜

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2007年8月29日 (水)

『妖精ケーキはミステリー!?』

(作:柏葉幸子  絵:ひらいたかこ  刊:ポプラ社)

 『おばけ美術館』その2です。
 まひるは小学校五年生の女の子ながら、木かげ美術館の館長。というのも、木かげ美術館は、絵や彫刻の人物が動き出す不思議な美術館なのだ。といっても、それが見えるのは十歳以下の子どもだけ。というわけで、まひるが館長をまかされているのだ。
 その美術館の収蔵品の絵はがきを作ろうとしているのに、ロズゴリー夫人(肖像画からぬけだしている)が言うには、カメラマンの目つきが気に入らないのだそうだ。そんなとき、美術館の絵が盗まれて……
あやしいのは、あのカメラマンなの?
 不思議が起こるのは、どうやら美術館だけでなく、大事にされてきた古い物にはいろいろ宿るものがいるらしい?
 タイトルと中身が関係あるような、ないような? とはいえ、ブラウニーズ・キッチンのケーキは、ぜひ食べてみたいものです。

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2007年8月25日 (土)

『おまけのこ』

(作:畠中恵  刊:新潮社)

 『しゃばけ』シリーズ第四弾。今回は、妖が主役っぽい短編五編です。
 若だんなの幼なじみで、なかなか腕の上がらない菓子職人、栄吉がプライドを見せる『こわい』、屏風のぞきが意外な優しさを見せる『畳紙』、若だんなが子供の頃の話『動く影』、なんと若だんなが吉原に行った挙げ句身請けをすると言い出す『ありんすこく』、そして、鳴家大活躍の『おまけのこ』。キャラクターの味が出ているのは、『おまけのこ』かな。どの話にも、ぐっとくる台詞のある短編集です。

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2007年8月23日 (木)

『ねこのばば』

(作:畠中恵  刊:新潮社)

 『しゃばけ』シリーズ第三弾。ほんわかした中にもどこかさびしさが残るような話の多い短編集です。
 貧乏神を拾ったり、迷子を拾ったり、猫またのなりかけを助けたり、結構面倒見のいい(?)若だんなです。もっとも、若だんなにその気はあるものの、実際にはいつものごとく兄やたちにくるみ込まれ、見ているだけに近いのだけれど。表紙を飾るにぎやかなキャラクターたちの、だれが何なのかを想像するのも、また、一興。

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2007年8月22日 (水)

『地球タイムズ』

(文:あべ弘士/新沢としひこ/平田明子/増田裕子  絵:あべ弘士  刊:理論社)

 動物たちが季刊の新聞を出したという作りの絵本。かつてこどものともにあった『どうぶつ新聞』の親戚筋という感じ。あべ作品のせいか、動物本来の生態がより活かされているかも。
 おもしろいのだけれど、『どうぶつ新聞』を知っていると、二番煎じの印象があるのが残念。しかもあちらは一枚ずつ読める、より新聞らしい作りになっていたし。
 こちらとしては、テレビのニュースを本にしたという作りの、『どうぶつニュースの時間』の姉妹編として扱って欲しいようですが。悪いことじゃないんだけれど、惜しいという感が。

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2007年8月20日 (月)

『しあわせなモミの木』

(文:シャーロット・ゾロトウ 絵:ルース・ロビンス  刊:童話屋)

 りっぱな家の並ぶ通りに、長く空き家になっている小さな家がありました。住民たちが、この通りにふさわしい家族が住んで欲しいと思う中越してきたのは、森の妖精かと思うような裕福とは思えないおじいさん。自分で窓を拭いたり、階段を洗い上げていたかと思うと、今度はみすぼらしいモミの木を買ってきて、家の前に植えてしまいます。近所の人たちはまゆをひそめますが……
 タイトルを見て、みすぼらしいモミの木がだいじにされて、立派なツリーになるというような話かと思いましたが、それよりもっとすてきなお話でした。
 たいせつにていねいに使われてきた木の道具は、使い込まれたものならではの美しさを持っているものです。そんな美しさを感じさせる物語です。

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2007年8月11日 (土)

『ぬしさまへ』

(作:畠中恵  刊:新潮社(2003))

 『しゃばけ』シリーズ第二弾。恋がらみの話が多い短編集です。
 若旦那一太郎の病弱ぶりは相変わらずだけれど、推理は冴えているし、中身も少ししっかりしてきたかな。
 この先、若旦那がどうなっていくのか、楽しみです。

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2007年8月10日 (金)

『しゃばけ』

(作:畠中恵  刊:新潮社(2001))

 大店の若だんな一太郎は体が弱く、寝つくこともたびたびで、そう長くは生きられまいと自分でも思ってはいた。とはいえ、ろくに外歩きもさせてもらえない身だというのに、命を狙われることになろうとは……
 幼い頃から妖(あやかし)に守られて来たため、妖との生活が当たり前になっている一太郎。病弱で超おぼっちゃまの十七歳にしてはずいぶんしっかりしているように思えるけれど、あの時代なら当然? 
 妖の絡むミステリーで、この先もつきあってみたいと思える作品です。

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2007年8月 9日 (木)

『みずたまぴょんがやってきた』

(作:斉藤洋  絵:森田みちよ  刊:理論社)

 『いつでもパラディア』というシリーズの第一作のようです。
 パラディアというのは、フィグルという奇妙な人々や動物がす住んでいる国。今回は、そのフィグルたちを紹介するための一冊のようです。
 語呂合わせ的キャラクターがたくさん登場し、いかにもアニメ化したら楽しいだろうなという感じです。
 それぞれ個性的で明るいキャラクターのようなので、今後の展開が楽しみです。