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2012年5月31日 (木)

☆『キツネ山の夏休み』

(作:富安陽子  刊:あかね書房(1994))

 弥(ひさし)は、夏休みを稲荷山のおばあちゃんの家で過ごすことになる。おばあちゃんと二人きりの夏。駅で手紙を押しつけていった女の人。おばあちゃんの知り合いだと言って、手紙を横取りしたおじさん。そして、キツネが化けた男の子。一夏の冒険が始まる。
 懐かしい風景。今も伝説が生きる山。それを受け止め、見守る。凛としたおばあちゃまがすてきです。(2004.2.10読了)



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2012年5月30日 (水)

『ぞうはどこへいった?』

(作:五味太郎  刊:偕成社(2012))

 たいへん! ぞうが住んでいる草原から、悪いやつらにさらわれたらしい。ぞうは、四角いコンテナに入れられて、海を越えてどっかに連れて行かれちゃう。だいじょうぶ、ぞう?
 だいじょうぶらしいです、ぞう。ちょっと(かなり?)不思議なお話です。高校一年のむすめは、「?」だったようです。こういうお話は、小さい子のほうがすんなりわかるのかも。(2012.5.1)



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2012年5月29日 (火)

☆『ペンギンほっきょくへゆく』

(作:ジャック・デュケノワ  訳:おおさわあきら  刊:ほるぷ出版(1995))

 南極のペンギン、グングンオヨギくんは、北極のともだち、パングワンのアッパレモグリくんに会いに、船を作って出かけます。途中、くじらを助けたり、転覆したり、サメに囲まれたりしますが、助けたくじらに助けられ、なんとか南極までやってきます。楽しく過ごしたそのあとで、別れがたいふたりは、船の会社をはじめ、だれでも南極と北極を行き来できるようにしたんですって。
 どうみてもペンギンのアッパレモグリくん。パングワンというのは、フランス語でオオウミガラスとその仲間のことだそうです。訳者あとがきによると、昔、オオウミガラスはペンギンと同じ鳥だと思われていたそうです。150年ほど前に絶滅させられてしまい、今では北極にはペンギンもペンギンに似た鳥もいません。でも、本当は絶滅したふりをしているだけで、北極にはアッパレモグリくんがいて、南極のグングンオヨギくんと友情を育んでいたらいいな、と思いました。(2001.10.4読了)



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☆『ペンギン スモールくん』

(作:ミック・インクペン  訳:角野栄子  刊:小学館(1999))

 小さなペンギンスモールくんは、ペンギンなのに泳げません。水が恐くて飛び込めないのです。ところがある日、乗っていた氷が割れて、ちょうどいっしよにいたゆきだるまさんと2人で、海に流されてしまいます。スモールくんは、なかまたちにあうことができるでしようか。
 泳げないペンギンが最後には泳げるようになる、ではなく、相変わらず水は恐いけれど、飛べるようになったから大丈夫、というお話です。空を飛べないけれど、水の中を飛ぶように泳いでいるというペンギンを、また空に飛ばしてしまうという、発想の転換というか、その手があったか、というか.... 飛んでいるスモールくんはかわいいけれど、さすがにペンギンが飛んでしまうというのは、すんなり受け入れることはできませんでした。ところどころ大きな紙が畳み込まれているのを開く仕掛けになっているのですが、たいしてむすめの興味をひかなかったようです。一度しか読まずに返却しました。(2001.6.6読了)



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☆『ペンギンじるしれいぞうこ』

(作:竹下文子  絵:鈴木まもる  刊:金の星社(1997))

 ぼくのうち、新しい冷蔵庫を買ったんだ。ドアにペンギンの絵がついているほか、ごくふつうの冷蔵庫だと思ってたんだけど、なんと、ペンギンが住んでいたんだ! れいぞうこペンギンて言って、「ちゃんとした冷蔵庫にはれいぞうこペンギンがいて、冷やしているのよ」といばってる。勝手に冷蔵庫のものを食べちゃうこともあるけど、でも、冷蔵庫にペンギンがいるなんて、すてきじゃない?
 冷蔵庫って、どうやって冷やしているの? 電気? 電気って、熱そうじゃない、なんとなく。そんな会話から生まれたんじゃないかな、と、思えるお話でした。ペンギン、いいなぁ。勝手に、さかなやアイスを食べられちゃうのは困るけど。勝手に、じゃなきゃ、いいんだけどね。(2003.11.12読了)


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2012年5月28日 (月)

☆『ペンギンおよぎすいすい』

(作:山下明生  絵:しまだしほ  刊:理論社(1999))

 『山下明生の空とぶ学校』シリーズの5冊目は「たいいく」、きょうはプールです。
 全然泳げないアヤカが、わらをもつかむつもりでつかんだわらは、大きなふうせんペンギンにつながっていました。ふうせんペンギンはアヤカを南極に連れて行き、ペンギンたちの水泳レッスンをうけさせてくれたのでした。
 南極での泳ぎのレッスンというのは、相当寒そうですが…… ペンギンたちや先生、おともだちのキャラクターにあたたかみがあって、苦手克服が楽しく描かれています。(2004.11.2読了)



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2012年5月27日 (日)

☆『ペンギンたくはいびん』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(2005))

 いつもめいわくなペンギンシリーズの8作目です。最近は、カヌーではなく飛行船であちこちに行くようです。たくはいびんを名乗る彼らが届けるのは……。
 シリーズの初めのほうと比べると、切れがいまいちかな。(2006.1.3読了)



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2012年5月26日 (土)

☆『ペンギンたんていだん』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(2002))

 毎度おなじみ50羽のペンギンのシリーズ、第7弾です。いつもはカヌーの50羽が、なんと砂漠に出現。いったいどうやって!? 「たんていだん」ていうことは、砂漠で犯罪が……? ええっ? 読んで楽しい、読んでもらっても楽しい、おとながこっそり読んでもくすくす笑える、そんな一冊です。(2002.10.19読了)

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☆『ペンギンおんがくたい』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1998))

 いつもめいわくなペンギンシリーズの6作目です。こんどはおんがくたいです。おんがくたいだけど、楽器は2つだけ? 不思議に思ってジャガーとオウムとナマケモノがついていってもると……
 どうやらこのペンギンたちの役割は、「まれびと」のようです。自分たちと同じと思っちゃいけない。どこからかやってきて、変革をもたらして去っていく。なんて、堅い言葉を並べる必要は別にないのですが。楽器2つでも、かれらは立派な音楽隊です。かれらが演奏するのはいったいなに……?(2002.8.13読了)



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☆『ペンギンパトロールたい』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1997))

 いつもめいわくなペンギンシリーズの5作目です(作者紹介より)。今度のペンギンたちは白黒ツートンカラーのカヌーでやってきました。なんといっても、パトロールたいですからね。でも、ペンギンたちのパトロールときたら、平和な島に混乱をもたらすばかり。当人たちはいたって平然としていて、「いじょう なし!」なんて言ってますけど……
 今回迷惑したのはカンガルーの親子にハリモグラにコアラです。ということは、オーストラリア? ペンギンのくせに、どうも暖かいところが好きなようですね。かれらのふるさとがどんなところなのか、そこでどんな評価を得ているのか、気になるところです。(2002.7.24読了)

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2012年5月25日 (金)

☆『ペンギンサーカスだん』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1996))

 なんだかめいわくなペンギンがでてくるペンギンシリーズ4作目です(作者紹介より)。「ペンギンサーカスだん」といわれれば、「ペンギンがサーカスをする」と思うでしょうけれど、ちょっと違います。ペンギンたちがなにもしないわけではないけれど…… ペンギンたちのサーカスを見るつもりでついていったとらとパンダとかめは、はっと気がつくと自分たちでサーカスの演技をさせられていたのでした。
 6才のむすめには、シリーズの中でこの話が一番うけていました。パンダになって、かめをボールのかわりにして曲芸をする夢を見たそうです。(2002.7.24読了)

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☆『ペンギンおうえんだん』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1994))

 いつもめいわくなペンギンシリーズの3作目です。タイトルの通り、50のペンギンのおうえんだんのお話です。いつもの通りカヌーで勝手にやってきて勝手に応援している応援団です。でも、今回はちょっと違う。ぺんぎんたちの応援のおかげでみんなえさがたくさんとれたのだから。もっとも、ペンギンたちを助けることになったのは、迷惑といえば迷惑かもとれないけれど、みんな感謝の気持ちで進んでやったのだろうから、迷惑ということもないでしょう。
 私としてはほのぼのとした話で気に入ったのですが、むすめとしては今ひとつだったようです。やはり、あのペンギンたちは、いつもめいわくでマイペースでなければいけないのかな。(2002.8.5読了)



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☆『ペンギンしょうぼうたい』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1993))

 ペンギンたちが50もカヌーでやってきた。「ぼくたちは ペンギンしょうほうたいだ!」って言って、「ぺ」印のまといまでもって「火・の・よー・じん!」て声を合わせているけれど、いったい火事はどこ? 起こされたり、水をかけられたりの動物たちは、ペンギンしょうぼうたいに文句をいうべく、ついていくのですが……
 マイペースなペンギンたちにふりまわされる住民たちの姿がおかしいシリーズの2作目です。実はけむりではなくゆげだったときにも、ペンギンたちは全然ペースをくずしません。大事なのは、「ぼくたちは ペンギンしょうほうたいだ!」ということなんですから。呆然と見送るしかないゴリラの姿に、世の中にはペンギンしょうぼうたいになれる人となれない人がいるのだ、と感じたのでした。(2002.7.3読了)



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☆『ペンギンたんけんたい』

(作:斉藤洋  絵:高畠純  刊:講談社(1991))

 南の島に、ペンギンを50も乗せたカヌーがやってきました。「ぼくたちは ペンギンたんけんたいだ!」って言っているけれど、いったいなにを探検するの? ライオンはついていってみることにしました。そして、そのうしろからはニシキヘビが、さらにはワニがついていきます。さて、ペンギンたちが見つけたものは……
 最後にペンギンたちが作った地図を見て、ライオンが自分のところにも「見どころ」と書いてほしかったと思うのには笑ってしまいました。むすめは、最初からずっと笑いっぱなしでした。「小学校1年生から」となっていますが、総ルビなので幼稚園年長のむすめは自分でも読んでいますが、やはり読んでもらうのが楽しいようです。そこここのくすぐりは、おとなにも楽しいものです。(2002.7.3読了)


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逃げた、逃げない

 車で出かけて、細い道に入るために右折しようとしたら、曲がるのにちょうどいいあたりの地面に、ハトが二羽。
 近づけば飛び立つだろうと思ってじわじわと進んだけれど、飛び立たない。まさかひかれる間抜けなハトはいないと思うけれど、むこうも「まさかひくやつはいないだろう」と思っていないとも限らない。まだ早い時間だったので、遠慮がちにクラクションをならしてみた。ハトに遠慮したわけではない。まだ根寝ているかもしれないご近所にだ。
 ところが、ハトは二羽ともぴくりともしない。むむう。
 降りて追い払うにもそのまま停めておくのは気が引ける位置だったので、少し寄せようと、ギアをバックに入れた。そのとたん、二羽は飛び立った。
 どうやら、クラクションの音よりバックの警告音のほうが、驚く音だったのか、いやだったのか。
 というのが、「逃げない」のほうの話。「逃げた」ほうの話はペンギンだ。もっとも、捕まっちゃったから、「逃げていた」だけど。
 葛西臨海水族園から逃げだしたフンボルトペンギンが、捕獲された。この場合、保護されたというべきなんだろうなあ、東京湾周辺はペンギンの生息に適した場所ではないもの。でも、水族園の中と外と、どちらが幸せなのかは、ペンギンに聞いてみないとわからないよね。

 同人誌「ももたろう」36号に、ペンギンが出てくるお話を書いています。
 興味を持っていただけるようでしたら、「ももたろう」ホームページまで、お問い合わせください。

 幸せかどうかはわからないけれど、ペンギンの無事を寿いで、しばらくペンギンの本特集をお送りします。

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2012年5月24日 (木)

☆『きつねのよめいり』

(作:松谷みよ子  絵:瀬川康男  刊:福音館書店(1967))

 こどものとも53号です。
 ある日、おじいさんは、傷ついたこぎつねを拾います。おさとと名を付け、大切に育てますが、おさとぎつねはいなくなってしまいます。そして、にわか雨が。おさとは立派に育って、もうよめいりする年頃になっていたのでした。
 なんだか、「えっ、そんなぁ」と思うような結末でした。おじいさんが気の毒で。でも、短い物語の中に、たいせつで動かしようのない真実が含まれているように思えます。まれびとは去るもの。月の姫であれ、きつねの子であれ。その地に留まり、とけ込んでしまうものは、真のまれびととは言えないのかもしれません。(2003.11.19読了)

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2012年5月23日 (水)

☆『キツネのまいもん屋』

(作:富安陽子  絵:篠崎三朗  刊:新日本出版社(1998))

 まいもん屋というのは、富山の言葉で駄菓子屋のこと。キツネのまいもん屋でくじをひいたひさしが当てたものは?
 そうか、あれって、ひとしくんのものだったのか…… おとっときを引き当てられてしまったまいもん屋の大ギツネの困惑ぶりとその後の落ち着きぶり、ものごとのことわりを心得た解決策に、心が晴れる思いです。(2004.2.24)


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2012年5月22日 (火)

☆『きつねとねずみ』

(作:ビアンキ  訳:内田莉莎子  画:山田三郎  刊:福音館書店)

 「こどものとも」40号です。
 タイトルや物語から、イソップかと思うような本です。簡単に言うと、きつねとねずみの知恵比べで、ねずみが勝つ話です。といっても、ねずみはきつねの鼻先で身をかわしている感じで、長い目で見ると、必ずしもねずみのほうが賢いとはいいきれないかも。



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2012年5月21日 (月)

『東北んめえもんのうた』

(作:長谷川義史  刊:佼成出版社(2012))

 東北には、おいしいものがいっぱいあるよ。手遊び歌と一緒に、紹介するよ。
『大阪うまいもんのうた』の東北版です。各県、出身の著名人の姿も。すみずみまで、お楽しみください。(2012.5.1)



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2012年5月20日 (日)

☆『キツネ和尚と大フクロウ』

(作:富安陽子  絵:長野ヒデ子  刊:あかね書房(2002))

 鳴神山のふもとのお寺の和尚が、本当はキツネだってことに気づいているのは、武二だけだ。大フクロウが化けた人間に気づいたのも。大フクロウに悪気はないのはわかっているけれど、村に春が来ないのはちょっと困る。というわけで、和尚さん、よろしく!
 「先生になってみたかったんだよぉ。」 という大フクロウ。勝手なことをしているんだけれど、どこか憎めません。和尚さんの活躍、この先も続くといいなぁ。(2004.11.9読了)



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2012年5月19日 (土)

☆『北の魔女ロウヒ』

(原文:トニ・デ・ゲレツ  絵:バーバラ・クーニー  訳:さくまゆみこ  刊:あすなろ書房(2003))

  いたずらな魔女ロウヒが、太陽と月を隠してしまった。賢者ワイナモイネンは、一計を案じ……
 カレワラから題材をとった物語です。太陽と月を隠すなんて、とんでもない悪い魔女という感じですが、描かれかたは「いたずらな」という感じ。魔女の性なんだからしょうがない、と、いったところでしょうか。たいへんな事態のはずなのだけれど、おおらかな印象の絵本です。(2005.10.16読了)

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2012年5月18日 (金)

☆『きしゃはずんずんやってくる』

(作: 瀬田貞二  画:寺島竜一  刊:福音館書店)


 「こどものとも」19号です。
 「こどものとも」でこのコンビは2冊目。簡単に言ってしまうと、足の不自由な汽車好きの男の子が、汽車に線路の不具合を知らせて事故を防ぐ話なんだけれど、言葉の調子がよく、話の流れもなめらかで、気持ちよく読めました。今のこどもには、汽車がやってくるのを毎日楽しみにしている気持ちというのは通じにくいかもしれないけれど、こどもに読ませたい本です。

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2012年5月17日 (木)

☆『騎士とドラゴン』

(作:トミー・デ・パオラ  訳:岡田淳  刊:ほるぷ出版(2005))

 騎士はドラゴンとの戦い方を知りません。ドラゴンは、騎士との戦い方を知りません。それぞれ本で勉強して、いざ勝負! だけど、うまいこといかなくて…… だからお姫さまは、二人にほかの本を差し出します。戦うだけが能じゃないでしょ。
 なんで、騎士とドラゴンが戦わなくてはならないのかがわからないのですが、そういうことって、世の中にはよくあることなのかも。昔からそうだったから、そうしなくちゃいけないと思いこまないで、新しいことを考えよう。昔じゃなくて、今を生きているんだから。新しいこと、始めよう。明日の幸せのために。(2005.6.1読了)



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2012年5月16日 (水)

『たかこ』

(文:清水真裕  絵:青山友美  刊:童心社(2011))

 ぼくのクラスに転校生がやってきた。たかこっていうその女の子は、とっても変わっていた。何枚も重ねた着物を着ているし、扇で顔を隠してるし、字を書くときは筆なんだ。変わっているからって、たかこをいじめる子もいたけれど、みんなが困っているときにたかこは……
 どう見ても平安朝からやってきたようにしか見えない女の子、たかこ。海外からやってくる子のほうが、まだよっぽど、今の日本の「ぼくたち」と変わらないかも。堅苦しい言い方をすれば、平安朝から来た女の子という、あり得ない存在を使って、違っているからといって、いじめてはいけないということを教えているという捉え方になるのでしょう。でも、この絵本を読むときにそんなことを考える必要はなくて、たかこ、がんばれって心の中で応援して、仲良くなったたかことぼくたちに、にっこりすればいいのだと思います。(2012.5.16)


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2012年5月13日 (日)

☆『きこりとおおかみ』

(再話:山口智子  画:堀内誠一  刊:福音館書店(1977))

 「こどものとも」251号、フランスの民話です。
 おなかをすかせたおおかみが、きこりの夫婦の家に忍び込みますが、あつあつのすかんぽのシチューをかけられ、逃げ出します。1年後、きこりが木を切っていると、あのおおかみが仲間を連れてやってきます。木の上に逃げたものの、なんとおおかみたちは積み重なって(?)、きこりにせまります。絶体絶命! でも、きこりはひらめきます……
 堀内誠一さんのとぼけた絵が魅力です。すかんぽのシチューって、いったいどんなものなのでしょう? すかんぽそのものは昔一度だけ食べたことがありますが、あれを煮込むのでしょうか。おそらく、ごちそうではないと思うのですが……(2003.1.10読了)



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2012年5月12日 (土)

『ミス・カナのゴーストログ4 つばめの鎮魂歌』

(作:斉藤洋  画:深川直美  刊:偕成社(2011))

 シリーズ第4弾、『鎮魂歌』と書いて、『レクイエム』と振ってあります。
 中学三年生のカナには、霊が見える。男の子の霊を見たカナは、その子を前にも見たことがあることを、思い出す。通常、霊はそう長くは地上に留まってはいない。霊との関わりは極力避けてきたカナだけれど、その男の子が地上から離れられるよう、手を貸すことに……
 変わっていくもの、変わらないもの。行くべきところ、進むべき道。そんなことを感じさせる最終巻でした。カナ、俊介、春海は、それぞれ別の高校に進んだけれど、それは終わりってことじゃない。俊介と春海は変わらなそうたけれど、カナはどうだろう。シリーズはこれで完結ということだけれど、カナの能力が消えたわけではないので、俊介なしで乗り切るのはつらくないかなと、ちょっと気になります。(2012.5.7)


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2012年5月11日 (金)

『ミス・カナのゴーストログ3 かまいたちの秋』

(作:斉藤洋  画:深川直美  刊:偕成社(2011))

 シリーズ第3弾です。幼稚園から大学院までつながっている私立中の三年生のカナ。カナはこのまま上の高校に行くつもりだけれど、カナとつきあっているとだれもが思っている俊介は、東大目指して国立大の付属高校を受験すると言い出す。その俊介に誘われていった植物園で、カナはけがをした女の子の見つける。女の子のげがの様子を見た俊介は、かまいたちのしわざではないかと言い出す。霊がいるのだから、妖怪がいてもおかしくないという俊介。二人は、かまいたちの正体を突き止めることに……
 幽霊の見える女の子が、幽霊退治というか、幽霊のお悩み解決に取り組むシリーズだと思っていたのですが、どうやら恋愛小説という言い方はふさわしくないのだけれど、思春期の女の子の心の揺れを描くシリーズでもあったようです。カナのクールさはかっこよくはあるのだけれど、クラスメイトには冷たいとかそっけないとかも思われているんじゃないかなぁ。一目置かれているのは確かなようだけれど。もやもやを抱えている年頃で読めば、もっと共感でき主人公なんだろあなぁ。カナの考え方はわかるんだけれど、そんなに斜に構えなくても、という気もする。カナはこの先どんなふうに成長していくのか、ちょっと気になります。(2012.5.2)


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2012年5月10日 (木)

『ミス・カナのゴーストログ2 呼び声は海の底から』

(作:斉藤洋  画:深川直美  刊:偕成社(2011))

 シリーズ第2弾です。カナの親友春海も、霊が見えるカナほどではないものの、霊感が強い。カナは、春海と一緒に行った海で、春海を海底に引きずり込もうとした幽霊と取引をする羽目に……
 どうもこのシリーズ、爽やかさというか、すっきり感に欠ける気がします。設定も、親がやりくりに苦心しながらこどもを地元公立中に通わせている感覚とは、ほど遠いし。って、ヒガミかしら(((^_^;)
 4作で完結だそうなので、どこかですっきりできるといいのだけどと思いながら、続きを読むことにします。(2011.8.30読了)



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2012年5月 9日 (水)

『ミス・カナのゴーストログ1 すずかけ屋敷のふたご』

(作:斉藤洋  画:深川直美  刊:偕成社(2011))

 中学3年生の三須夏菜には、人には言えない能力があった。霊が見えるのだ。ある日同級生の叔母の家に遊びに行ったカナは、霊の気配を感じるが……
 すっかり霊づいている作者の新シリーズです。カナのキャラクターがいまどきの女の子で、そこが好みの分かれるところかも。現中3の娘は、わりと気に入ったようです。カナに彼女のふりをしてくれるよう頼んでくる同級生は、好感が持てました。(2011.8.30読了)

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2012年5月 7日 (月)

☆『記憶の小瓶』

(著:高楼方子  刊:クレヨンハウス(2004))

 高楼方子さんが、こどものころの思い出をつづったエッセイ集です。もともとは『月刊クーヨン』に連載されていたものに、加筆したものだそうです。
 高楼さんって、こんな子どもだったんだ…… つんつく先生からはちょっと想像できなかったけれど、まあちゃんはじめ、少女たちにはその面影があるかも。思い出の中の自分となりたかった自分が、物語の中にいるのでしょうね。この本の中に、子どもの頃の自分を見つける人もいることでしょう。私は、そうでした。忘れていた自分のことを思いだして、はっとしたり、今さらはずかしくなったり、あんなにはずかしいと思うことはなかったんだと、安心したりあきれたり。
 おねえさんの優しいうその話(『善意の吉凶』)が好きです。もっと大きくなってからのこととか、今のことも読んでみたいです。(2004.11.2読了)

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2012年5月 5日 (土)

☆『消える人たち』

(作:斉藤洋  刊:小峰書店(1998))
 「九つの不思議な話」というサブタイトルがついています。現代の怪談話にありそうな九つの短編で構成されています。本人が体験した話として、書かれています。
 怖がりなくせに、怪談話をついつい読んでしまって、あとで怖い思いをする私には、再読する気にはなれない本ですが、最後の物語の温かさと切なさに、救われたような気がしました。後ろで「カサッ」と音がするだけでドキッとするようなこわがりさんには、お薦めしませんが、怪談マニアには、物足りないかも。(2003.7.23読了)

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2012年5月 4日 (金)

『綱渡りの男』

(作:モーディカイ・ガースティン  訳:川本三郎  刊:小峰書店(2005))

 アメリカの貿易センタービルのツインタワーのあいだにロープを張り、綱渡りしたフィリップ・プティのことを描いた絵本です。「なぜ、そんなところで綱渡りをするの?」「そこに、綱を張れる空間があるからさ」 そんな対話がきこえてきそうです。綱渡りの男の物語であり、ツインタワーへ捧げる挽歌でもあるような絵本です。(2012.4.18)



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2012年5月 3日 (木)

☆『きいちごを摘みに』


 『黒ねこサンゴロウ』シリーズや『風町通信』、『木苺通信』を書かれた、大好きな竹下文子さんの初のエッセイです。一編を除いては書き下ろしなのですが、自費出版ということで、存在さえ知らなかったものを本ページを通じて教えていただき、入手をなかばあきらめていたところ、幸運にもご本人からお譲りいただくことができました。めぐりあえた幸運、つづられているすべてをじっくりと味わいながら、ページをめくったのでした。
 24編のうち、最初と最後の2編のほかは、植物、おもに野菜の名前がタイトルになっています。台所で、家の回りで、それらの植物を眺め、触れながら広がる思い、浮かび上がる思い出。そういったものが、静かな言葉で綴られています。竹下さんの世界、とりわけ『木苺通信』を愛する方であれば、ああ、あの世界がここにある、ここから生まれたのだ、と思われることでしょう。入手困難であることが、かえすがえすも残念です。(2001.7.18読了)

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2012年5月 2日 (水)

☆『木』

(文:木島始  画:佐藤忠良  刊:福音館書店(2001))

 「こどものとも」539号です。
 冬枯れの木の力強さ、美しさをスケッチで描いた絵本です。どちらかというと、「かがくのとも」にありそうな本です。描かれた幹やこぶのたくましさ、強さが印象的です。大きな木にふれて安らぎたい、命を感じたい、力をわけて欲しいという気持ちになる本です。(2001.2.16読了)



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2012年5月 1日 (火)

☆『ガンプ 魔法の島への扉』(The Secret of Platform 13)

(作:エヴァ・イボットソン  訳:三辺律子  刊:偕成社(2004))

 原題を直訳すると、『秘密の13番ホーム』。内容にとっては、とても意味のあるタイトルなのだけれど、この題で出したら、『ハリー・ポッター』のまねっこと思われてしまうかも。こっちのほうが先なのに。という配慮があったのかどうか。ガンプというのは、こっちの世界と魔法の島のある世界をつなぐ扉の名前。それがあるのが、ロンドンはキングスクロス駅の、もう使われなくなった、13番ホームの近くなのです。その扉が開くのは九年に一度の9日間だけ。やっと開いた扉を抜けてやってきた四人の目的は、九年前人間にさらわれてしまった魔法の島の王子さまの救出なのだけれど、やっと巡り会えた王子さまは、予想とは大違いのとんでもないわがままでなまけものの少年。でも、王様と王妃様が待っているのです。なんとかして、穏当に連れ帰らなければならないのですが、でも、ああ、なんで、こんな子が!
 最後の最後まで、王子がどうなるのか、そして、小さな救出者のオッジがどうなるのか、はらはらのし通しでした。ああ、本当に、みんな(私が気にかけていたひとたちは)幸せになってよかった!(2005.3.8読了)



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