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2006年9月23日 (土)

『バッテリーII』

(作:あさのあつこ 絵:佐藤真紀子 刊:教育画劇)
 中学に入り、巧の戦いが始まる。マウンドでの戦いではない。マウンドに上がるための戦いだ。学校、先生、先輩。自分に十分な力があれば、理不尽な要求を受け入れなくても、自分の行きたいところへいけるはずだ。そんな巧の信念に、親友達は危惧を抱く。そして起こる事件。
 多くの中学生が、巧のように自分の意志を貫きたいと思い、巧のようにはなれないと諦めるだろう。あるいは、諦めるのではなく、それは自分のやり方ではないと違う方法を選ぶだろう。もちろん、巧のやり方をよしとせず、自分のやり方を通す者もいるだろう。それは、同輩の話。自分は巧より上である、巧は自分に従うべき立場だと思っている者にとって、巧を自分たちの型にはめることは、もはや義務だ。巧が従うことも。
 マウンドに立ちたかったら、妥協することも必要という友を受け入れられない巧。絶対に曲げたくないものと絶対になくしたくないものの間で揺れるのは、巧だけじゃない。我を張り通す巧は、見ていて痛い存在だ。でも、どこまでがんばれるのか、やっぱり見ていたい気がする。
 巧を理解しているような気になってちゃらちゃらしていた(?)先生が、怒鳴り飛ばされたのが小気味よかったりして。

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