そして、一年が終わる
都内も積雪の予報をものともせず(いや、心配はしたけど、チケット取れてたから)、家族で『キャッツ』を観に行った。十年振りかな。一部演出が変わっているし、ほとんどが初めて観る人だし、劇場も違うので、新鮮だ。二階席はあるし、ジェリクルギャラリーなんていう席もあるし。
プログラムも、以前のものとはずいぶん違っていた。その一つが、かつて出演していたキャストの写真のページがあること。なかでも一番大きな写真は、志村幸美さんのグリザベラだった。グリザベラといえば志村さんと言われていたのだ……亡くなるまで。
志村さんの『メモリー』、何度も観た。美しかった。だけど、私が観たベストのグリザベラは、柴垣裕子さんだ。歌は確かに志村さんのほうがうまかった。だけど、たたずむ風情がすでにグリザベラ、私がイメージするところのグリザベラだった。辞めてしまわれたのか、お名前を見ることはなくなってしまった。続けていてくれれば、だれもが認めるグリザベラになる日も来たかも知れないのに、残念だ。
『キャッツ』を観るたび、思い出すだろう。柴垣グリザベラを。彼女を超えるグリザベラに出会えるその日まで。
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